ある本で紹介されており、地元の図書館でも数ケ月貸出状態が続いており、予約待ちも絶えず数人いると状態でしたので、本の内容に興味があり、読んでみましたが、なかなかの哲学の本でした。
その本は「STOIC」です。
この本は以下の通り2部構成になっています。
- ストイシズムとは何か?
- ストイックに生きる
- 1.ストイシズムとは何か?
- 2.ストイックに生きる
- (1)心の声に耳を傾ける
- 1日 心をひらく
- 2日 真実を求める
- 3日 静かなる勇気を発揮する
- 4日 自分に敬意を抱く
- 5日 理想を羅針盤にする
- 6日 不必要なことをやめる
- 7日 自分を信じる
- 8日 判断を見直す
- 9日 負の感性に支配されるな
- 10日 自分自身の友になる
- 11日 自分の価値観に則して生きる
- 12日 心を静かにする
- 13日 居場所に満足する
- 14日 自分はどんな人間か?
- 15日 相手を深く知る
- 16日 敵を友にする
- 17日 内なる砦を守る
- 18日 自分を思いやる
- 19日 他者の評価から自由になる
- 20日 本当の幸福になれること
- 21日 決めた道に進む
- 22日 適性を理解する
- 23日 内なる炎を燃やす
- 24日 自分を哀れむのをやめる
- 25日 自分に喝采を送る
- 26日 未来に煩わされるな
- 27日 心を簡潔に保つ
- 28日 言葉と行動を一致させる
- 29日 自分の人生を生きる
- 30日 果実を我慢する
- (2)受け入れる
- 31日 いまを手に入れる
- 32日 悩みを捨てる
- 33日 反応をコントロールする
- 34日 欲に流されるな
- 35日 人間の不完全さを受け入れる
- 36日 異なる考え方を尊重する
- 37日 不測の事態に備える
- 38日 いい習慣を伸ばす
- 39日 自分の資源を使う
- 40日 変化を受け入れる
- 41日 逆境を受け止める
- 42日 自分のなかを探検する
- 43日 意志を重視する
- 44日 人生にはリズムがある
- 45日 一人の時間と人といる時間
- 46日 不運を高潔に耐える
- 47日 正しい取っ手をつかむ
- 48日 他者にいい影響を与える
- 49日 もしそれがなかったら?
- 50日 泥をぬぐう
- 51日 自分を鍛える
- 52日 怒りを手なずける
- 53日 他人の立場で考える
- 54日 人を信頼する
- 55日 死に向き合う
- 56日 かりそめの恵み
- 57日 やるべきことをやる
- 58日 つかめなかったものを取り戻す
- 59日 この瞬間に集中する
- 60日 平静と自由を手に入れる
- (3)
- 61日 美徳を実践する
- 62日 生きるための技術
- 63日 よい人間になる
- 64日 日々のマインドセット
- 65日 エメラルドのように「真の色」を発するには
- 66日 天を見上げる
- 67日 意思を貫く
- 68日 すべての人に共感を抱く
- 69日 正しく人を見抜く
- 70日 仲間を愛する
- 71日 快楽の奴隷になるな
- 72日 どうすれば十分か?
- 73日 気晴らしの時間を持つ
- 74日 絶えず注意を払う
- 75日 つねに優しくあれ
- 76日 間違っている相手を理解する
- 77日 自分の条件を知る
- 78日 手本を見つける
- 79日 本当の意味で価値あるもの
- 80日 喝采がなくとも誠実に
- 81日 自分に運を与える
- 82日 自分を導くものは何か?
- 83日 感謝の心を育てる
- 84日 仲間に喜びを感じる
- 85日 フローに入る
- 86日 間違いから十分学ぶ
- 87日 やりすぎない
- 88日 魂を静養させる
- 89日 反省を習慣にする
- 90日 内面の泉を掘り続ける
- (1)心の声に耳を傾ける
- 最後に
1.ストイシズムとは何か?
「ストイシズムとは何か?」では、主に以下のことが述べられています。
- 本当の意味での人生の哲学。
- この哲学を生活の基盤にすれば、ありとあらゆる決断を正しい方向に導けるようになる。
- ストイシズムの「4つの美徳」。
- 知恵:うわべにとらわれない力
- 知恵があると、願望や意志を踏まえて決断を下せるようになる。
- うわべにとらわれず、限りある時間とエネルギーを有意義なことに向けられるようになる。
- 正義:他人に思いやりを持つ力
- 正義は「他者への接し方」で語られる。
- 他者に対し、敬意を持って接し、よき手本となる行動を示すとともに、人の間に優劣は存在しないとの認識を持つストイシズムを学ぶことで、他者のことをより深く思いやれるようになる。
- 正義は「他者への接し方」で語られる。
- 勇気:苦難に立ち向かう力
- ストイシズムの勇気には、思考、肉体、精神を困難に耐えうるものに鍛えることがともなう。
- 勇気にとって重要なのは、立ち向かう力
- 節制:衝動を抑える力
- 節制は、衝動をコントロールして適度な範囲に留めることを意味する。
- 知恵:うわべにとらわれない力
- よい人生を送るために、必要なのはヨい人格だけ。
2.ストイックに生きる
「ストイックに生きる」では、主に以下のことが述べられています。
- 以下、90日間のプログラムについて述べられています。
(1)心の声に耳を傾ける
1日 心をひらく
- 習慣になっているのは、思考プロセスが健全で正確か自問する。
2日 真実を求める
- 真実に向き合うことは、ときにつらいが、人はそういう苦痛を経るからこそ成長し、成功する。
3日 静かなる勇気を発揮する
- 勇気はたとえつらくても正しい行いをすること。
4日 自分に敬意を抱く
5日 理想を羅針盤にする
- 自分の目指す方向が分かると、行動の1つひとつが有意義なものになる。
- 理想のない人生は迷走する。
6日 不必要なことをやめる
- 「これは本当に必要か?」と自問する習慣を身につける。
7日 自分を信じる
- 向上できる機会を見つけた時、踏み出すか、自分を抑えるか。
その選択のカギは、自分に対する自信にある。
8日 判断を見直す
- 自分の判断は自分で変えられる。
9日 負の感性に支配されるな
- 自分の思いを支配するのは、自分。
10日 自分自身の友になる
- 心から自分に自身が持てるようになると、他者をありのまま受け入れる余裕が生まれる。
11日 自分の価値観に則して生きる
- 自分の価値観に則して生きるということは、自分の価値観と自分の欲求の結びつきを強めて、理想を望む気持ちに行動を反映させること。
12日 心を静かにする
- 一人で過ごす時間をつくれば、平静を取り戻せる。
13日 居場所に満足する
- 場所よりも「意義」を変える。
- 心の平静と充足を得るには、いま現在の自分という人間と自分のいる場所に満足を見出すこと。
- いま現在の自分に満足していなかったら、つねに満足を求めるリスクが生じる。
14日 自分はどんな人間か?
- 「自分の資質」を知る
- 自らの才能、嗜好、性格を知ることは、自分に誠実になる。
- 助けになり、他者への共感を育む。
15日 相手を深く知る
- 「実際の行動」に注目する。
- その人が、大事にしていることや何を選ぶかに注目するといい。
- 相手が選んでとる行動に注目すると、その人を深く知るようになる。
16日 敵を友にする
- 「負の言葉」の力を無効化する。
- 他者の意見にとらわれることをやめると、相手の人間性に目を向ける余地が生まれる。
- 他者の意見に自分の人格を重ねず、個人攻撃を受け止めないようにすると、他者の判断が重荷でなくなる。
- 意見が放つ負の力を無効化し、相手を理解しようとしたら、友人になれるかもしれない。
17日 内なる砦を守る
- 自分の意識に入り込むものに目を光らせていないと、有害な考えから身を守れない。
18日 自分を思いやる
- 「自己を批判する声」を見つめる。
- 優先的に自らを思いやることが大切。
- 他者を傷つけることを言わないのに、なぜ自分自身を傷つけることは言ってもいいとなるか。
19日 他者の評価から自由になる
- 他者による「批判」も「賞賛」も断ち切る。
- 自分の性格や幸福は、他者の意見に左右されるものではない。
20日 本当の幸福になれること
- 「本当の幸福」は内面にある。
- ストイシズムによると、私たちは常に、自らの内面から知恵、正義、勇気、節制を手に入れられる。
21日 決めた道に進む
- 一歩ずつ地道に前進する。
- 人は努力を続けることで、より良い人間になる。
- 失敗を犯すのは人間として当たり前であり、こうと決めた道を歩み続けることが重要。
22日 適性を理解する
- 人には「向き不向き」がある。
- 人間にはさまざまな「適性」が備わっている。
23日 内なる炎を燃やす
- 人生に喜びを取り入れる。
- 喜びや意義を感じることをリストアップする。
24日 自分を哀れむのをやめる
- 嘆くより「行動」する。
- 自分が置かれた状況を嘆くより、自分に活用できるリソースやツールを使って問題の解決を図る方が生産的。
25日 自分に喝采を送る
- 自分で自分を評価する。
- 自分の仕事や行動、人格に周囲の意見を反映させるようになれば、自分が持つ自分への影響力を手放してしまうことになる。何かを行う時の楽しさが半減する。
- ストイシズムでは、自分で自分に送る静かな喝采があればよい。
26日 未来に煩わされるな
- 「自分が持っている力」を信じる。
- 自分自身を信頼すること、それが不安を解消する解毒剤。
27日 心を簡潔に保つ
- 「不要な思考」を取り除く。
- 長い目で見て自分の豊かさに寄与しない価値観や思考習慣は取り除く。
内面を平静に保つストイシズムの秘訣。
- 長い目で見て自分の豊かさに寄与しない価値観や思考習慣は取り除く。
28日 言葉と行動を一致させる
- 常に「目標」に向かい続ける。
- 思考することや行動することが、一貫して自分の美徳にかなう目標に向かっていれば、内面の調和がとれて心が充足し、周囲にいる人にもいい影響を与えられる。
29日 自分の人生を生きる
- 自分で考え、自分で決める。
- 世論に追従してばかりいると、紛いものの人生を生きることになる。
- 内面的に充実した人生を送るには、自分で考え結論を出し、人生に対して好奇心を抱き続け、そのことを深く理解しようとする探究の日々を習慣にする。
30日 果実を我慢する
- 焦らずに「継続」する。
- 自分のやるべきことに立ち返り、初心を忘れることなく、つねに自分自身でい続けること。
(2)受け入れる
31日 いまを手に入れる
- 「先延ばし」で今日を無駄にするな。
- いまという時間は二度とない。
- いますぐ立ち向かいたいことや成し遂げたいことに取り組む。
32日 悩みを捨てる
- 自分次第で「悩み」は消える。
- 意見を変えればものの見方がすっかり変わる。
- 自分の身に起きたことに対する意見を変える。自分の見方が変わる。
33日 反応をコントロールする
- 自分自身の意見や選択、外からの刺激に対する反応や行動は自分で管理できる。
- 自分に何がコントロールできるか自覚する。
34日 欲に流されるな
- 欲には終わりがない。
- すでに自分にあるもので満足することを覚えるほうが賢明。
- 有形のものに限らず、寛容さや親切心といった目に見えないものでも同じ。
35日 人間の不完全さを受け入れる
- 他人に対して、腹立たしいことに寛容になることも自分でできる。
- 自分の行動をコントロールするには、自分が何をきっかけにして、どのような反応をするのかを理解することが重要。
36日 異なる考え方を尊重する
- 価値観を共有していない人と意思の疎通を図るのは難しい。
彼らの手本となるような行動をとる。 - 好きで間違う人はいない。間違ったことをしている人も、自分は正しいことをしていると思っている。
- 他者が何をしようとも、自分は自分で満足を見出せる。
37日 不測の事態に備える
- 「もっとも恐れていること」を思い描く。
- 人生において、苦難に対するうえでもっとも重要なことの1つは、備えること。
- 普段からもっとも恐れていることを具体的に思い描き、それをどう対処するかを想定しておく。
そうすれば、恐れていることが本当に起きた時に対処の仕方がすでに用意できている。
38日 いい習慣を伸ばす
- 「ネガティブな思考」を追い払う。
- ネガティブな考え方が脳裏に浮かぶのを許していれば、不満が心のくせになってしまう。
- 自分の心を賢明な知恵や美徳に向けるか、判断を誤ったことや不遇に向けるかを選ぶのは自分。
39日 自分の資源を使う
- 「自分の力」で問題に立ち向かう。
- 自分にある資質、技術、経験、ものの見方、長所を吟味したうえで、困難に立ち向かう。
自分の強みの場面に応じて、切り替えながら活用し、物事にうまく対処することならできる。
40日 変化を受け入れる
- 変化は人生にとって自然なこととして受け入れ、抗うべきではない。
- 変化が起きたときに崩壊ではなく、新しい何かへの移行として受け止めることを学習すれば、辛い変化も穏やかに受け入れられる。
41日 逆境を受け止める
- 困難があるから成長できる。
- 辛い環境は、人間の精神力を鍛え、やり抜く力やレジリエンスを育む。
- 逆境に対する受け止め方を変えれば、人生も変わる。
42日 自分のなかを探検する
- 選択は各人の人格に根差し、人格もまた各人の選択によって形成される。
- 私たちの世界の捉え方は、自分の中にあるものの産物。
- その世界の捉え方次第で、道徳心をどこまで大きくできるか決まる。
43日 意志を重視する
- 結果より「意図」が大事。
- 自分のとった行動の結果をコントロールすることはできないが、自分が何を志し、何をするかを決めることができる。
- 結果ではなく、意図や行動に焦点を当てる。
44日 人生にはリズムがある
- 人生には、「普遍的パターン」と呼べるものがある。
- 広大で荘厳な宇宙の物語の一部を担うことがいかに素晴らしいか説き、人生のパターンがもたらす雄大なリズムの美しさに目を向けさせる。
45日 一人の時間と人といる時間
- どんな状況もうまく生かす。
- 内向的な人も外向的な人も、一人でいる時か大勢に囲まれている時かに関係なく、置かれている状況や関わる人たちの好ましいところを見つけることはできる。
46日 不運を高潔に耐える
- 「試練」に誠実に向き合う。
- 試練を乗り越えるためのものが自分に備わっていることに感謝し、運を呪ってはいけない。
- 練習を重ねれば、知恵と誠実さで試練に向き合えるようになり、不運に見舞われても美徳を維持し続けられるようになる。
47日 正しい取っ手をつかむ
- 相手が間違っていても、「共感」はできる。
- 相手のしていることが正しいか間違っているかを判断できる時でも、相手が間違った取っ手をつかんでいることが明らかな時でも、相手とのつながりに目を向け共感し、理解することはできる。
48日 他者にいい影響を与える
- 他人をコントロールすることはできない。
いくら力を尽くしても相手の考えや振る舞いを支配することはできない。 - 自分の影響力の限界を受け入れることで、「自然と調和した生き方によって幸福になれる」という考えを体現できるようになる。
- 他者をコントロールするのではなく、他者にプラスの影響を与える。
49日 もしそれがなかったら?
- 大好きな人や場所、ものを思い浮かべて、もしそれを持っていなかったらと想像してみる。
- それがほしいという気持ちにどれほどなるだろうか。
- これがなかったら生きていけないものはあるか、自分に影響力のある人は誰か。
50日 泥をぬぐう
- 人生は悪いことも起きる。
- 生きていれば、泥を浴びせられることもある。
- 人生は悲劇ばかりだと決めつけるべきではないものの、ときに顔に泥まみれになっても驚くにはあたらない。
- ユーモアを保ちながら顔の泥をぬぐえるようになることもレジリエンスの一環。
51日 自分を鍛える
- 自分の「弱み」を見つめる。
「いちばんの弱みは何か」や「どのようにして苦労から逃げているか」と折に触れて自問する。
52日 怒りを手なずける
- 他者に自分への影響力を持たせるな。
他者の行動が影響力を持つのは、自分がそうさせているからだ。 - 不当な扱いを受けたと思うことをやめると怒りは消える。
- 他者の行動に対する自分の反応の責任は、つねに自分で負う。
53日 他人の立場で考える
- 怒りの動機について多面的に考えるのは、相手の意図や行動をできるだけ公正にとらえるため。
(相手はあなたを怒らせるのではなく、助けたい一心でその行動をとったかもしれない)
54日 人を信頼する
- 人が影響を及ぼせる範囲には、限りがある。
- 自分の行った努力が最善の結果をもたらすと信じる。
- 誰かを操舵手として選んだら、信頼して任せる。
55日 死に向き合う
- 死を思うと何かしたくなる。
- 死の必然性を受け入れ、自分の死を壮大な物語の一部とみなす。
56日 かりそめの恵み
- 喪失を受け入れる。
- 愛する人がいずれ失われるのを嘆くのではなく、愛する人と一緒にいられる時間に感謝する。
- すべてはかりそめにしか存在しないと受け入れることにより、喪失を恐れなくなることを目指す。
57日 やるべきことをやる
- つねに真摯に行動する。
- 賢明で、公正で、勇敢であることが各人にとって何より重要な責務。
58日 つかめなかったものを取り戻す
- 「できたこと」と「できなかったこと」を考える。
59日 この瞬間に集中する
- 「いま」という時間を感じる。
- 現状の自分自身と自分を取り巻く世界を受け入れると、いまこの瞬間に自分が行っていることに安心して身を委ねられるようになる。
60日 平静と自由を手に入れる
- 痛みも一つの経験にすぎない。
- 痛みや喪失も喜びや満足と大きく変わらない人間の経験の一部とみなす。
- いまそこにあるものを受け入れて生きる。
- 一人の生きた存在として、内面的な喜びを見出せるようになれば、心の平静を保つことができる。
(3)
61日 美徳を実践する
- 興奮した感情から自由になる。
- 自分の置かれている状況への反応は自分で決められるため、そうした感情からの自由を約束している。
- 情欲から自由になると、心が穏やかになり、安らぐことができる。
62日 生きるための技術
- 「人生という作品」をほり上げる。
- 人生の素材となるのは、人の外側にある所有物(お金、社会的地位)ではない。
人の内側にある思考や人格が自分に備わっている、そうした素材を活用することで、美しく素晴らしい偉大な作品を生み出せる。
- 人生の素材となるのは、人の外側にある所有物(お金、社会的地位)ではない。
63日 よい人間になる
- 自分を理解して、世界を理解する。
- よい人生を送るには、人間の本質と宇宙における人間の位置について基本的な理解が必要。
64日 日々のマインドセット
- ストイシズムを生活に組み込む。
- 自分が掲げる信条を1日を通して頭に思い浮かべているか。
- ストイシズムは危機に瀕してはじめてつかうものではなく、それは生き方であり、毎日、心構えや行動を正しい方向に導いてくれる。
65日 エメラルドのように「真の色」を発するには
- 他者から自分の選択どう思われても、自分という人間は何も変わらない。
- あなたの要となる部分もエメラルドと同じで、他者から何をされても、何を言われても決して変わらない。
66日 天を見上げる
- 「自然」とつながる。
- 慌ただしい日々のなか、立ち止まることは欠かせない。
その時に空を見上げる。宇宙や自然の大きさと比較して、自分の限界を実感し、抱えている問題の大きさを適切に認識できるようになる。
67日 意思を貫く
- 自分の反応自分で選ぶ。
- 多くの人は自由になりたい、お金、時間が欲しいと願うが、自由は自由意志で選択を行うことを意味する。
- 状況が変わることを願うのではなく、自分の心構えや決断を責務に沿うように適応させる。
68日 すべての人に共感を抱く
- 他者に愛情を持って接する。
- ストイシズムでは、人間はうまれつき社会的な生き物で、集団で協力し合って生きていくようにできている。
- 一方で、理性的な共感と疲弊を招く情動的な共感とは別物と考えられている。
- 理性的な共感から行動を起こすと、相手も自分と同じ人間であるという深く確かな理解から優しさが湧き上がる。その気持ちがあれば、何が起ころうともドイジズに、他者を思いやれるようになる。
69日 正しく人を見抜く
- 行動の背景を考える。
- 自分が知らないだけで、他者がとる行動に正当な理由があることは十分に考えられる。
- ストイシズムの知恵では、「疑わしきは罰せず」が推奨され、相手の意図がかかわって初めて行動を賢明に評価できる。
70日 仲間を愛する
- 「こうあるべき」という期待を手放す。
- 自分を他者を愛することは、「受け入れること」。
- 自分が「こうあるべき」と考えている期待を他者にかけなくなることも含まれる。
71日 快楽の奴隷になるな
- 「これがないと生きていけない」というものがある状態で、真の幸福を手にできるだろうか。
- 自分を縛っているものは何か?
- 幸福が贅沢に依存していない時に尊い自由を手にできる。
72日 どうすれば十分か?
- 何があっても「平静」を保つ。
- 理性を鍛え、他者を公正に扱い、世の中の喜びや悲しみを真摯に受け入れる素養を育むことで、満足した人生を送る力をつけることができる。
73日 気晴らしの時間を持つ
- 落ちついて、頭をすっきりさせる。
- 頭をすっきりさせ、気力を養うための時間を設けることが重要。
- 「気晴らしのため」という認識や目的をその時間に持ち込むことが大切。
時間を決めて気晴らしを行う。
74日 絶えず注意を払う
- 「意志」を持って行動する。
- 自分を取り巻く環境やその中で得る経験にしっかりと注意を向けるほど、意志を持って選択できるようになる。
- 行動より、行動に込められた意志の方が重要。
75日 つねに優しくあれ
- 自分もまわりも幸せにする。
- 人間通しのやり取りは、思いやりをもって行う。
- 他者を思いやる姿勢を示せば、自分は穏やかで優しい気持ちと同時に力強さを覚え、周囲にいる人たちは幸せになる。
76日 間違っている相手を理解する
- 敵対する相手にも敬意を抱く。
- 人は意図せずに間違いを犯す。誰も「間違ったこと」をしたいと思ってはいない。
- すべての人に共感と敬意を持って接する。
77日 自分の条件を知る
- 自分に適した行動は何か?
- 人に適した行動は抱えている事情、役割、性格によって異なる。
- 自分の役割やまわりとの関係を十分に踏まえる。
78日 手本を見つける
- 「あの人ならどうするか?」を考える。
- 手本となる存在がより良く生きるための型を与えてくれる。
- どうしていいかわからない時は、「自分が手本とする人ならおなじ状況にどう対処するか?」と自問する。
79日 本当の意味で価値あるもの
- 自分の「価値観」を守る。
- 欲に駆られて行動すると、本当の意味での価値がないもの(欲を満たす何か)を手にする代わりに、本当の意味での価値あるもの(品性)を失う。
- 失うものの大きさを考えると、自分の価値観に則した行動をとっていないと夜も眠られなくなる。
80日 喝采がなくとも誠実に
- 人目がない時こそ、正しく行動せよ。
- 何かをして称賛を得たいという誘惑に駆られた時は、周囲を感心させるためや喜ばせる為でなく、自分の品性を守るために行動するというストイシズムの教えを思い出す。
- 美徳は、それそれ自体が報酬。
81日 自分に運を与える
- 「幸福」は自分で決める。
- 何か「よい」ことが起きないかと待ちわびるのではなく、自分自身でよいことを生み出して運を切り開く。
- 「自分自身にどんな運命を与えるのか?」が重要な問いのひとつ。
82日 自分を導くものは何か?
- 自分、宇宙、他者を理解する。
- 自分の思考、宇宙、自分を取り巻く人、この3つはそれぞれ論理学、自然学、倫理学の3つの分野に呼応しており、偉大な哲学者のような生き方を望むなら、3つすべての分野における選択と行動について、吟味する時間を設けること。
83日 感謝の心を育てる
- 感謝は「自分のため」になる。
- もっとも感謝の恩恵にあずかる人は、感謝の念を抱いた当人。
- 新たな感謝のかたちを見つけるたびに、新たなつながりや満足を見つけられる可能性がある。
84日 仲間に喜びを感じる
- まわりの人の「長所」に目を向ける。
- 自分を取り巻く人たちの長所に目を向けるようにすれば、感謝の気持ちが養われ、家族やコミュニティの充足に向けた努力を惜しまなくなる。
85日 フローに入る
- 「行動そのもの」に喜びを見出す。
- フローとは、取り組んでいる作業に夢中になって完全に没頭している心理状態を表す。
- 人生がアートとすると行動の一つひとつが自らの芸術表現。
- 行動そのものに大きな喜びを見出すと、生きるという創造的なプロセスに深く没頭できる。
86日 間違いから十分学ぶ
- 「最善」を目指し続ける。
- 最善を目指し続けることによって、目標に近づいて行ける。
- 欠点に注意を向けて完璧に近づく努力をすると、正しい道に進んでいける。
87日 やりすぎない
- 無理をして燃え尽きるな
- 中庸を行く。
- やりすぎることで燃え尽きたり、独善的になってはいけない。
- 「知恵、正義、勇気、節制」とともに生きていけるようになることであり、同じようにしたいと周囲に思わせる生き方。
88日 魂を静養させる
- 本当に心が休まる時間を持つ。
- リラックスを目的とした時間と自分自身からの逃避は同じではない。
- 最も効果的な静養は己の内側に潜り、魂の奥深くを見つめること。
89日 反省を習慣にする
- 自分の「足りないところ」を直視する。
- 1日の終わりに「今日はどんな悪癖を直したか?」「どんな欠点を抗ったか?」「どの点でよりよくなったか?」を自問する。
- 問いかけの内容より、いかに真実を答えられるかのほうが重要。
90日 内面の泉を掘り続ける
- 「自分のなか」にあるもの
- 幸福、充足感、自由は、どれも自分の内側に目を向けたら得られる。しかしそれらの供給に終わりはない。
- 内面を磨くよう絶えず努力を重ねていれば、いずれ自分のなかにある美徳や満足はつきることがないとわかるはず。
最後に
本書のメインは、90日間のプログラムについて書かれている。
それぞれに設問があるが、答えが見つからなかったり、答えを出すのに非常に苦労した設問も多くあった。
- 最後に著者は、このプログラムを終え、ストイシズムを実践したことで、「必要なものはすべて手に入れられた」「土を耕し人生の知恵と充足を得るための種をまくところまでは完了した」「あとは自分がその種をどう育てるかにかかっている」と述べている。
- ここが一番重要だと感じた。
- ここからがスタートであり、どう活かすかは自分次第だと思う。


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