従業員を雇用せず、1人で会社を立ち上げることに興味がありましたので、タイトルに惹かれて読んでみました。
その本は『社員ゼロ!きちんと稼げる「1人会社」のはじめ方』(山本憲明 著 明日香出版社)です。
この本は、以下の8部の構成になっています。
- 1人経営の基礎知識
- あなたも必ずできる「1人経営」
- 「1人経営」の準備をはじめよう
- 「1人経営」のはじめ方
- 「1人経営」の経営計画と人生設計
- 「1人経営」を成立させる売上の上げ方
- どのような「1人経営」がうまくいくか
- 「1人経営」でうまくいくための8箇条
1.1人経営の基礎知識
「1人経営の基礎知識」では、主に以下のことが述べられています。
- 1人経営では好きなことをやっていくことが基本。
- 1人の復業もあり
→あまり手のかからないもの、時間を取られないものに取り組む。 - 1人経営で得た利益を「金融商品」に投資するなど、得られた利益をどう運用していくのかも大事。
2.あなたも必ずできる「1人経営」
『あなたも必ずできる「1人経営」』では、主に以下のことが述べられています。
- 今の給与、今後の給与の伸び、そして「1人経営」を開始した場合の来年再来年、数年後。十数年後がどうなるかを計画する。
- 突出した能力よりも必要なのは「自分で検証をしてルールを決め、それを愚直に守り続けていく」こと。
→経営計画を立て、その計画を愚直に守りながら、少しづつ改良を重ねていき、ずっと継続して同じことをやっていく。 - 健康で決めたルールを自分で守っていけるなら問題ない。
- 「健康第一」、仕事より健康、健康で長生きすることが大事。
- 計画を立て、それを着実に実行していくことが大切。
3.「一人経営」の準備をはじめよう
『「1人経営」の準備をはじめよう』では、主に以下のことが述べられています。
- 自分がやりたいこと、得意なこと、人に評価されやすいものを選ぶことが重要。
- 「1人経営」を始める資金は、事業を運営する経費の4〜5ヶ月分あれば充分。
4〜5ヶ月ダメで資金が無くなるようであれば、その事業は諦める。 - 「1人経営は」最小の資金でいきなり急角度で立ち上げていく。
- 資金の作り方
- 資金=もともとの貯金+毎月の積立+(貯金+積立額)✖️運用率(運用利益率)
- 2つ以上の仕事の組み合わせを考えてみる。
4.「1人経営」のはじめ方
「」では、主に以下のことが述べられています。
- 会社の仕事以外の時間で「1人経営の準備」や実際の経営をやる。
- 会社勤めをして収入を確保しながら、小さく始めて、どうすればうまくいくのか実験や検証をしてみる。
会社勤めしながら準備する。 - 経理は過去に起こったお金に関する事象を記録する。
経営管理は、「未来の計画を立て、進捗を管理すること」(経営管理)がとても重要。
→エクセルなどで立てた計画がその通り進んでいるか管理する。
必要に応じて経営計画を見直しをする。 - 「1人経営」では、初期資金は自分で作り、なるべく借りないようにする。
事務所も自宅等を活用し、なるべく借りない。 - 自分で何をやっていけばいいかということを試行錯誤しながらつかんでそれを毎日コツコツと続けていく。
- 「やらないことも決める」それによってやるべきことに集中できてうまくいくことが多い。
5.「1人経営」の経営計画と人生設計
「」では、主に以下のことが述べられています。
- 引退までに貯めるべき必要額を計算したら、それを貯めるためにどうすればいいか考える。
貯める額の3倍の額を給与としてもらう。 - 人生の計画を立て(必要金額を決める)、そのためにいくら貯める必要があるか、ということを考え、そこから給与をはじめとする経営数字を決める。
- 経営の全ての数字を将来の計画から決める。
- 給与を480万円とすると必要な粗利は1,200万円万円。
粗利の合計を4(給与):4(経費):2(利益)に分配する。 - 給与を1(税金、社会保険料):1(生活費):1(将来の資金)に分割する。
- 出た利益を何か経営とは別のところに投資して増やしていく(投資信託等)
6.「1人経営」を成立させる売上の上げ方
『「1人経営」を成立させる売上の上げ方』では、主に以下のことが述べられています。
- 必要な売上を上げられるだけの特定の人へのブランディングを確立する。
- 同じお客様相手にあぐらをかいて同じようなサービスしか提供できないようであれば、先が見えなくなる可能性がある。社会の変化、周囲の状況に応じて変わっていくことができなければ存続は難しい。
- 自社にとってあまり良くないお客様との取引をやめていくことも必要。
7.どのような「1人経営」がうまくいくか
『どのような「1人経営」がうまくいくか』では、主に以下のことが述べられています。
- 固定費をほぼゼロにすることを前提に、その上で何ができるか考える。
8.「1人経営」でうまくいくための8箇条
『「1人経営」をうまくいくための8ヶ条』では、主に以下のことが述べられています。
- 固定費縮小、変動費も減らせ(固定費、変動費がごく少ない)
- 1人経営ではなるべく頭と知恵を使い労働を減らして、減らした時間でまた新しいことを作り出していく。
- 他人に頼らない
- 「1人経営」では、従業員はほとんど雇わないのが前提。
- 経営者自身で出来るくらいの量の仕事をするのが肝心
- 体力は温存して頭を使え
- 新しいものや価値を生み出して利用に役立つ。これを続けなければならない。
- 新しいものを生み出すために、なるべく体力を温存しながらやった方が良い。
- 自分の仕事を随時見直し、作業が増えすぎていないか、体力が失われていないか検証しながらない前する。
- 計画を立て数字をしっかり管理しろ
- 「1人経営」は人生全体を計画していくので、その計画は長期であること。
- 随時立ち止まって計画を立て直していくことが大事。
- 進捗に応じて直近計画を変えていく。
- 絶対に、調子に乗らない
- 一時経営がうまくいったとしても絶対に調子に乗らない。
- 安定していて決して潰れないであろう会社に共通するのは、「毎日ほぼ同じ」ということ。
(やっている仕事、日々の生活、考え方、経営数字も毎年、毎月、毎日安定していて同じ) - どんな経営状態になろうとも、ずっと同じペースでやっていることが大切。
- 感情を捨て、確立で考える
- 確立を計算して、それに基づいて計画を立てて淡々と進めていく。
- 売上の分散とリピートで考えろ
- 売上を1社とか1人、少数の相手先に依存するのではなく、たくさんの相手先に分散していく。
- リピートは同じ相手から繰り返し(理想は毎月)売上を上げる。
- ひとりの顧客に全てを依存する場合と単発の仕事を常に取りに行かなければならないのはしんどい。
- 参入障壁が高く、撤退障壁が低いものを選ぶ
- 資格が必要や技術力、時間をかけて生み出すものを積み重ねていくことも参入障壁になる。
- ある程度の資金と時間をかけて事業を行い、もしうまくいかなければやめて次のことにチャレンジできるようなものがいいかもしれない。
最後に
事業を行うなら、従業員を雇うことなく一人でやりたいと思っていましたので、参考になる部分もありました。
自分一人で事業を行うことを考えている場合は、一度読んでみると参考になる部分もあるかと思います。
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